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遠野盆地と釜石とを結ぶ峠の一つ。最も険しく九十九曲りの急坂と称されてきたが、大正4年に岩手軽便鉄道が現仙人トンネル西坑口まで伸び、鉄索で荷物の峠ごえができるようになった(人は相変わらず徒歩で、東の大橋駅まで3時間ほどかかったという)。昭和34年に仙人トンネルを含む有料道路が開通。のちに県が負担金を払って引き取り、無料開放した。現在は新たなトンネル(仙人第一・第二トンネル)による新道を建設中。
柳田國男の「遠野物語」「遠野物語拾遺」などにも現われ、仙人が住んでいたから、あるいは麓の千人沢(金山が崩れて千人の金堀りが死んだという伝説が残る)に由来するとも。(以上「峠の道路史」)