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明治11年に日本を訪れ、東北地方を旅したイザベラ・バードがこの峠を称賛している。
「私は日本で今まで見たどの峠よりもこの峠を誉め讃えたい。光り輝く青空の下であるならば、もう一度この峠を見たいとさえ思う。この峠は(アルプス山中の)プルーニッヒ峠の最もすばらしいところとだいぶ似ており、ロッキー山脈の中のいくつかの峠を思わせるところがある」イザベラ・バードの見た矢立峠には砂岩を切って作られた県境碑があった。彼女はこれを「オベリスク」と呼んでいる。
「この道みち見物所もなき淋しき街道なり。奥羽の境は矢立峠と称して嶮しき山越えにして頂きより少し下りて矢立の杉という大木あり・・・」(以上「秋田の峠歩き」より)