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国道439号・大峠トンネルの上に旧峠が残る。東側の峠道は柳野から残っており、みちすがらには明治の里程標や地蔵様も。峠には明治5年の石灯篭があり、竿の四面に「大滝神社」「門屋神社」「大山祇神社」「石鉄神社」と彫られている。どれも池川町安居渓谷の奥や、筒上山頂、石鎚山に祭られた遠隔地の神社の名であって、その代わりの遥拝所として機能していたものと考えられる。
峠の尾根を北へ向かえば、池川町安居土居につながる。安居の庄屋にとってはお城下への近道となるためよく利用した。そのため「庄屋街道」という別名もあるようだ。(「土佐の峠風土記」)