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標高900m超の連山をつたっていく野根山街道の峠。いわゆる鞍部越えの峠ではなく、街道のなかほどにあってよい休憩地であったようだ。装束峠の名前の由来は、参勤交代の殿様がここで旅の装束を替えたとか、田野や奈半利へ嫁入りする花嫁が山装束を花嫁装束に着替えたとか諸説ある。「土佐の峠風土記」では、野根の男が奈半利の娘と結婚することになり、初めてしゅうとの家に行く途中にここで服装を整えたことから「装束野」という地名が残ったと『土佐州郡志』にあることを記している。峠近辺には三里塚跡や「宿屋杉」などあり。
「土佐の峠風土記」では地形図の表記とは別のところ(装束山の南東、お茶屋場跡からの道がつながる)が装束峠だとしている。ツーリングマップではさらに別の、街道とは異なる峰を越える林道に「装束峠」とつけている。